【MY PINK ACTIONコラム】 乳がん経験者が伝えたいこと①AYA世代 | ピンクリボンフェスティバル公式サイト

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【MY PINK ACTIONコラム】
乳がん経験者が伝えたいこと①AYA世代

若年性乳がんサポートコミュニティPink Ring東北branch代表 菅原祐美さんにお話をうかがいました。

Q. 乳がん経験者として、この病気について「多くの人に知っておいてほしいこと」は何でしょう?

A. 15歳から39歳の「AYA世代」と呼ばれる若年層にも乳がんに罹患する人がいること、また、男性も乳がんに罹患する事実があることを知っていただきたいです。

AYA世代のがん患者がフォーカスされ、医療の充実が図られたのは、平成30年に閣議決定された「第3期がん対策推進基本計画」から。私自身は、29歳の時に乳がんと診断されましたが、当時はAYA世代という言葉自体がなく、私の身近にはこの世代でがんを体験した方がいませんでした。ですから最初はショックが大きすぎて、事実をなかなか受け入れられず。まるで他人事のような感覚で治療をスタートしました。
術前の抗がん剤治療の副作用で髪の毛が抜けると知った時には、想像ができない世界に「怖い」と感じていましたが、実際、その状況になってみると体調の良い時には、ウィッグを着用し外出していました。
今振り返ると、この時は「手術」を生きる目標にし、自分自身の感情に「蓋」をしながら無理矢理プラス思考に考えるようにしていました。自分でも理由は分かりませんが、「マイナスに考えたら、治療に影響が出るのではないか」と考え、緊張感を抱きながら過ごしていたように思います。

精神的に苦しかったのは、手術が終わった後。生きる目標を見失い、これから何を目標に生きていけばいいのかと途方に暮れてしまいました。自分自身の気持ちに「だまし」をかけて過ごすことにも疲れたのだと思います。このタイミングで、臨床心理士さんの心理カウンセリングを受けることにしました。
その後、放射線治療が終わり職場復帰したことで、再び社会と関りを持つようになったこと、心理カウンセリングを1年ほど続けたことで、少しずつ自分を取り戻していきました。

自分が乳がんサバイバーであることをようやく受け入れられるようになったのは、若年性乳がんサポートコミュニティ「Pink Ring」と出会い、同じ病気を体験した同世代の仲間に出会ったことで「孤独」が解消されたから。この時、乳がんと診断されてからすでに1年半が経過していました。
これまで、地元の乳がんの患者会には何度か顔を出してはいたものの、同世代の人と知り合う機会は少なかったのですが、「Pink Ring」のイベントに初めて足を運んだ時は30~40名くらいの同世代の参加者の姿を目にしました。「仲間」を目にした時の感動は今でも忘れません。「孤独」という外見からはわからない「心の深い悲しみ」から解放された瞬間でした。

きっと東北にも「孤独」と向き合っている仲間がいる。東北にも「仲間の輪」が欲しい。
そんな想いで「Pink Ring」事務局のメンバーに相談し、2017年9月にスタートしたのが「Pink Ring 東北 branch」です。

AYA世代のがん患者さんのサポートは、私たちのような患者支援団体のみならず、国をあげて各所で行われてきています。もし若くして乳がんを罹患したとしても、医療支援の仕組みが整備されてきていること、そして同世代の仲間がいることをまずは知ってほしいと思います。
そして、AYA世代の乳がん患者さんに出会った人は、「若いのにかわいそう」と同情するのではなく、応援する気持ちで温かく見守ってあげてください。

≪お答えいただいた専門家≫

菅原祐美さん

若年性乳がんサポートコミュニティPink Ring東北branch代表

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